私たちは何かを成し遂げようとするときに、成功者の体験談を読んだり聞いたりします。
最もポピュラーでかつ手っ取り早い「成功法」として広く認知されています。
私も受験の時や資格を取得しようとする時に合格体験談をそれこそ目を皿のようにして読んだものです。
皆さんも経験があるのではないでしょうか。
病気を治すときにも「闘病体験」に関する情報を集め、それらを読み、時には治療の参考にします。
比較的軽いとされる病気から難病とされる病気まで幅広く「闘病体験談」に類する情報が出回ってます。
昔ならこれらは書籍を購入するか図書館に行って借りるかといった手段しかありませんでした。
今はインターネットが広く利用されるようになり、手軽にこの手の情報が手に入れられる状況になっています。
確かに病気の情報、その治療法、体験談が手に入れやすくなったことは喜ばしいことです。
しかしながら、物事にはすべてに良い面と悪い面が併存しています。
ここから書き進めることは、あくまで私の独断、直観によるものです。
インターネット上で芸能人やタレント、いわゆるインフルエンサーといった方々が自分自身が(あるいは親族が)罹った病気や症状についての情報を発信しています。
私はその内容の真偽をどうのこうの言うつもりはありません。
ただ気にかかる点がありまして・・・
一部の方々がご自身が経験した病気や症状を「大げさに」「盛って」いることが気がかりなのです。
「そんな程度のことで騒ぐなやー」
・・・と、すいません、心の声が漏れちゃいましたね。
私の本音は横に置いといて・・・
これらの発信によって、読む人々の不安や恐怖を煽ることに一役買ってはいやしないか、と思ってしまうのです。
先の文章で「闘病体験」という表現にしていることを皆さんお気づきですか?
これには私の明確な意図があります。
私たちが本当に欲しいのは「自分が罹っている病気が完治した」体験談なのでは?
巷に出回っている体験談は「闘病」と銘打ったものが多いと感じられるのです。
特にテレビをはじめとするマスメディアは、「壮絶な闘病の末、旅立った。そして闘病を支えた家族」という話を殊更に取り上げます。
それも「美談」に仕立て上げて。
テレビや雑誌等にはビジネス上の理由から、扇情的になるという理由があるのも理解できます。
話題になったり売れなければ意味がありませんからね。
でも、このメディアの伝え方によって見聞きする人たちの病気に対する不安や恐怖を増幅させているとしたら・・・私の思い過ごしでしょうか。
私はマスコミを批判したいわけでも、ネット上のインフルエンサー達を批判したいわけでもありません。
彼ら彼女らの生活を成り立たせているものを否定したりはできません。
要は、「受け取る側」の問題です。
私が心の師と仰いでいる方々で、特に病気の癒し方と健康法について参考にしている故甲田光雄先生はそのご著書で多くの「完治に至る体験談」を載せておられます。
流通に乗る出版物ですから、より効果的だったケースを優先して掲載しているのも事実です。
この点を差し引いても「良心的」であり、病に苦しむ方々に希望を与えるものとなっています。
どのご著書も「地味で小さなことを一つ一つ積み重ねて」、その結果「奇跡」が起こる、と淡々とした筆致で描かれています。
私は何も今すぐに「甲田先生の本を読め、これ以外に良い療法は存在しない」と言いたいのではありません。
むしろ真逆です。
「ひとつの療法にこだわりすぎてはいけない」
・・・私がこのブログで繰り返しお伝えしていることです。
私が提言したいことは・・・
あなたやあなたの大切な人が罹った病気についての体験談をお読みになるならば・・
「その病が完治・根治に至った経験」を綴ったものにするか、完治に至らなくても「より幸せで、より楽しい人生に変わった」といった感じのものを選ぶといいと思います。
さらに加えて、「楽しみながら、ワクワク感を持って実践できる」方法が書かれていれば鬼に金棒です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます。