希望の舎―再生編ー

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組織のトップは必ずしも「できる人」を取り立てないという件

僕は常々疑問に感じていたことがある。

それは会社の社長が独裁体制を敷き、そのことによって経営が左前になっているときに幹部は何をしていたのだろうと。確かに独裁的な経営者に異を唱えるとクビを切られることもある。左遷されることもある。しかし、筋の通った正当なことを言えば同調する者も出現してくるはずである。同調者が多数派を形成すれば、独裁をストップすることもできるはずだ。

時々、ワンマン経営者や創業者がその地位を追い出される事態が生じることもある。ただしそれはレアケースである。

 

僕は当然ながら大会社の役員になった経験がないので想像の域を出ないが、どうも役員の人選に問題があるケースが多いのではないかと推測する。

会社の取締役、執行役員たちは「経営」に携わる立場の人たちである。当然に彼ら彼女らは経営手腕を問われなければならない。職務遂行能力が他者より秀でている程度ではダメなのである。

多くの会社ではサラリーマンの「あがり」「ご褒美」的なものとして役員への昇進がなされている。

 

役員への登用が経営能力を見込んでのものならば何も問題はない。別に恩賞でもあがりでも構わない。しかし、実情は社長(あるいは会長)のお気に入りだとか、派閥抗争による員数合わせによることが多いのではないか。

 

ある人を取り立てる際に取り立てる側よりも能力の高い人を取り立てた方が合理的である。組織の発展や拡大をなすためには代を経るたびにさらに優秀な人が次代を担うシステムにした方が良いのは明らかである。会社にしても政治にしてもはたまた官僚の世界にしても同様である。

 

しかし、現実は代を経るごとに劣化している組織が大半なのではないか。

組織のボスが自分よりも劣る人を取り立てる傾向があるからである。

典型的なのはワンマン社長がイエスマンばかりを側に置くケースである。イエスマンとまではいかなくても、差し障りのない人、従順な人等を取り立てる例が多い。その可もなく不可もない人たちの中から後継者が出る場合(世襲ではないとき)、組織のトップが交代するたびにそのトップの劣化が進む。そして劣化したトップがまたまた自分よりも劣った人たちを取り立てる。経営陣の劣化の負のスパイラルが起きることになる。

この負のスパイラルから抜け出せない会社は潰れることになる。たとえ大企業といえども。逆に負のスパイラルから抜け出せた会社ー例えば外部から優秀なトップを据えたり、たまたま経営陣の中に優秀な人がいてその人がイニシアティブを取った場合ーは盛り返すことになる。

 

なかなか自分よりも優秀な人を取り立てることは言うは易いが難しいことである。その優秀な部下をコントロールできる力量を自身が持っていなければならない。下手をすると自分を追い越して自分の立場が危うくなることもある。

自分の権力基盤が強い場合、例えば創業者だったり、創業者一族で大株主だったりしたときは優秀な人の抜擢もしやすい。逆にサラリーマン上がりのトップの場合、どうしても自分の息のかかった部下を取り立ててしまう。ただ、このことは一概には言えない。創業者でも世襲にこだわると、跡継ぎのライバルとなる優秀な部下を排斥することもあるし、サラリーマン上がりのトップでも自分より優れた後継者を作ることもある。

 

結局は自分より優れた者を取り立てるか否かはその人の器量の大きさによってくる。

優秀な人をためらいもなく取り立てる人は器量が大きい人であり、躊躇する人は残念ながら器量のない小人物である。

 

今の多くの大企業、政治家、官僚の世界は人材の劣化の負のスパイラルに陥ってはいないだろうか。

決してそんなことはない、と僕は信じたい。

 

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