僕は今の世の中に不満がたくさんある。
何に不満かをいちいち挙げていけばキリがないので、ここでは具体的なことは書かない。
常に漠然とした生きづらさを感じながら生きている。
生きづらさを軽減させるには自分自身が変わるか世の中が変わるしかない。
世の中の矛盾や歪みから目を背けて自分だけを変えるのも癪なので、僕は少しでも生きやすいようにこの世の中を変えたいと夢想している。
世の中を変える、という話になるときな臭いものになりがちだ。かつてのマルクス主義者や新左翼の人たちは武力革命を目指し、その試みは無残な結果となった。戦前の右翼によるテロにしても、結果としては軍部の台頭を招くことになり、いつしか社会の変革は片隅に追いやられてしまった。
僕たちは歴史に学ばなければならない。
急進的な社会の変革はやはり無理なのだ。
万が一社会の変革を成し遂げても、トップの腐敗は起こるだろうし、庶民の生活は省みられないまま特権層の既得権あさりの政治が行われる。
革命やクーデターによる「上から」の変革をなしても結局は世の中は変わらないのである。
このままずっと世の中は変わらないと諦めるのも面白くない。
自分の好きなように自由に生きても、邪魔されないような世の中にしていきたい。
ただ、僕ひとりが面白く生きてもつまらない。僕に関わる人たちと共に面白く生きていきたい。
結局は目の前に突きつけられた問題に向き合い、その都度克服し、少しずつ前に進むしか手立てはないのだと、僕は思っている。
自分ができることを着実にこなす。
例えば僕がコミットメントしている労働問題や貧困問題について。
劣悪な労働条件を改善するために職場で自分なりの抵抗をする。サービス残業を拒否したり有給休暇をきちんと取ったり休憩時間を確保したり、自分ができる行動を起こす。不当な扱いを受けたら労働組合を作ったり加入して会社と交渉する。
生活保護を受けている人たちをバッシングしない。失業して働いていない人たちをバカにしない。働けない人たちに対して「甘えている」とか「楽したいだけだろう」等の心無い言葉を吐かない。
時にはデモに参加してもいいし、署名活動に署名してもいい。
自分にできる範囲のことを無理せずに続けることが大切だ。派手なこと、目立つことなんかしなくてもいい。
世の中が少しずつ良い方向に向かうように漸進する、という立場を僕は取りたい。
このような立場をヨーロッパでは「保守主義」と言うらしいが、そういった意味においては僕は保守主義者である。
耳障りの良い言葉に騙されてはならない。
「正義」をすべて信じず、正義を疑うことも必要だ。
世の中を変えるには、身近な問題に真摯に向き合い、ちょっとずつ良い方向に変えていくことを繰り返すことしかないような気がしてならない。
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