希望の舎―再生編ー

ライフサポーター&開運アドバイザーが書き綴るブログです。「あなたの心に灯をともす」ため、先人が伝承し語り継いできた叡智を伝えます。テーマは歴史/教育/宇宙論/仕事/居場所/心と体の癒し/健康法/開運法/運気アップ/民俗学/文化人類学/食養生法/少食/自然医学/甲田療法/中村天風/斎藤一人/エドガー・ケーシー/生きづらさ

僕が見聞きした介護業界を語ってみる件

僕はこれまで5社の介護業界での就労経験がある。正社員と非正規のパートと双方の経験があり、管理者、ソーシャルワーカー、ケアワーカーの様々な職種も経験している。

 

世間に流布している介護業界のイメージは散々なものであるが、そのイメージ通りの面もあればそうではないところもある。

給料等の待遇については、イメージ通りで決して良いとは言えない。僕の個人的な感想としては給料の安さよりも勤務時間の不規則さや長時間労働が問題であると思っている。特に正社員がそうである。

一例を挙げてみる。

入所型の施設には夜勤が付き物である。大抵は夕方から翌日の朝9時か10時頃までの16時間程度の勤務時間となる。人員が確保できている施設は夜勤明けのその日は休みとなり翌日は公休日というシフトになっている。しかし、実態はそんな余裕のあるシフトを組んでいる施設は多くはない。

僕が勤務した施設では無茶苦茶なシフトがまかり通っていた。例えば夜勤→明け→夜勤というシフトがあったり、酷いものになると夜勤明けのその日の夕方からまた夜勤に入るという非人間的なシフトがあった。つまり、16時間勤務の後に数時間のインターバルがあってまた16時間勤務の夜勤に入るというハードな勤務である。僕はこの施設を短期間で辞めたが他にもコンプライアンスを無視したことが多かった。パートの雇用保険社会保険の未加入、残業代を払わない、社用車で事故を起こしたら保険を使わず全社員の給料から修理費等を天引きする等である。

従業員の出入りが多く、その事態を当たり前のようにとらえ、従業員を使い捨てにしている施設が多かったように思う。

 

介護施設で働く従業員の殆どは自分の労働者としての権利に無知であった。この点に付け込んでいたのが経営者である。

介護施設の従業員は既婚者の女性パートがかなりの部分を占めているので、自身の労働者としての権利に関心が薄いのかもしれない。どの施設も待遇の改善を表立って要求するような雰囲気は全くなかった。

 

従業員の出入りが激しいために、業務に精通した従業員の層が薄く、新規採用された人のOJTがなおざりになりがちである。その場その場の対応に追われることに終始する。

社会福祉の理念、ノーマライゼーションの理念は空念仏と化し、とりあえず目の前の業務をつつがなくこなすことのみに執心することになっている。

 

介護ケアの仕事自体は面白みがあり、人の役に立っていることが実感できるやりがいのある仕事である。ただ、この「やりがい」が曲者なのである。「やりがいの搾取」でようやく成り立っているのが介護業界の実態である。仕事に見合った待遇を保障せず、人の役に立っているやりがいのある仕事をしているのだから我慢をしろと強いているのだ。

 

今のままの状況が続けば、遠くない将来に介護業界は崩壊するだろう。個人の頑張りだけでは、介護業界のシステム疲労をカバーできない。

 

僕はこれからも介護・福祉業界に身を置くつもりであるが、個人の防衛策として「頑張り過ぎない」ことを肝に銘じている。

僕のこの態度を非難するならば、介護業界の実態にきちんと目を向け、その改善策を同時に提示して欲しい。

現実から目を背けてはならない。

 

 

 

 

 

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