希望の舎―再生編ー

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会社に依存する生き方はとても危険だという件〈再掲〉

会社に雇われて働くという形がスタンダードになったのは最近の話である。会社に深くコミットした働き方や生き方にメリットがあるとされるのは経済成長を前提としている。経済成長はボーナス・ステージのようなものだ。このボーナス・ステージが終わった状況でこれまでの働き方を続けるのは無理がある。

 

初出 2016/4/19

 

会社中心主義的な社会システムは一見変化しているようで根っこの部分は変わっていない。

相変わらず正社員という働き方がスタンダードという体で政策が決定されている。世間の人たちも正社員だけが一人前の社会人だと見る風潮が残っている。

 

経済成長が果たされているときには一つの会社に「骨を埋める」働き方にも合理性があった。ベースアップと定期昇給があり、昇進・昇格とともにさらなる待遇アップが期待されていたからだ。転職は不利であり、定年までひとつの会社に勤めるという働き方がさも当然のように思われていた。

今となっては、いや経済成長期においてもひとつの組織に従属する生き方は実はリスクの高いものであった。多くのサラリーマンにとってある会社での職歴は普遍性を持たず、他の会社では使い物にならない。よほど専門性の高い仕事をしたという経歴がなければ、良い待遇での転職は不可能である。

 

ひとつの組織に「滅私奉公」することが善とされるイデオロギーは江戸時代の武士階級に広まったものである。戦国時代までは主君を乗り換えるということはざらにあった。ある主君が無能だとか、自分を取り立てそうにないことが自明となれば、後腐れなく主君を変えたのである。豊臣秀吉明智光秀が典型例であり、他にも有名な武将で主君をコロコロ変えた人物は沢山いる。徳川幕藩体制となり、体制の維持・安定化を図るために儒教、とくに朱子学イデオロギーを幕府は取り入れ、特有のシステムを形成したのである。

江戸時代に導入された滅私奉公というイデオロギーは究極の終身雇用である。しかも世襲が原則である。この江戸時代に形作られたメンタリティは現代にも脈々と受け継がれている。

 

現実的な話をしてみよう。

世のサラリーマンは新卒で入社したときから皆が皆滅私奉公をしようと思っていたわけではない。おそらく多くの人たちは自分の職務遂行能力を高めて良い条件で転職したり、起業したり、フリーランスになることを夢見ていたと思う。すすんで社畜や会社人間と揶揄されるようなサラリーマン根性にどっぷりと浸かった働き方や生き方を選択したわけではない。

しかし、サラリーマンの大多数は、いつしか会社という組織の論理に絡み取られ、身動きができなくなってしまったのである。

あるいは働き続けているうちに会社という組織に属して働くということはどこの会社でも大差ないと諦念したのかもしれない。

サラリーマンの悲劇は、会社人間的生き方をすること、ひとつの会社に骨を埋める生き方はリスクがあるぞ、と多くのサラリーマンは気付きながらも自分の身の振り方が分からないという点にある。

 

会社に依存しない働き方や生き方については様々な言説がなされている。自己啓発系の著書も数多く出版されている。

どの会社でも通用するスキルを身につけること、フリーで生きていけるだけの専門知識や経験を蓄積することなどが一般的な意見である。

言うは易しだが、いざ実行するとなるとなかなかにハードルは高い。

僕は精神論は大嫌いだが、結局は心構えの問題なのではないかと思う。

常に会社に依存しないぞ、という思いを強く持っておいて、いざというときに備えておく。いざ、というときになって必死になればいい。人はなかなか窮地に追い込まれるまでは動かないものである。尻に火が着かないと行動を起こせないものである。

僕はそれはそれで良いと思っている。前もってリスクに備えすぎると逆に身動きが取れなくなることもある。

リストラや倒産等の困難に直面したときに、必死に考え行動して活路を開くしかない。

 

会社に依存する生き方や働き方は危ないぞ、とそう強く思い続けることが未来を切り開く第一歩となる。

 

 

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