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希望の舎―キボウノイエ―

漂泊を続ける民が綴るブログ。ちょっとナナメからの視点で語ります。これからの働き方・中世史・昭和前期の軍の組織論・労働問題・貧困問題・教育問題などに興味があるので、それらの話題が中心になります。

役所での交渉時に卑屈になることはない、公務員は小心者が多い件

最近は役所の対応が随分と良くなってきたように思う。表面上、丁寧で親切になってきている。

中には自分の持つ権限を自分の力だと勘違いしているバカ公務員もいるが、殆どの公務員は権限の濫用を控えている。

 

国民健康保険、住民税、生活保護その他の社会保障に関する相談は自分の死活問題に関わる事項である。大概は生活に困って役所へ相談に出向くことになる。

以前のエントリーでも書いたが、国保や住民税の滞納があったときには、役所との交渉で何とかなるものだ。ただし、戦術が必要になる。生活保護の申請についても同様である。

 

役所での交渉に当たるときには公務員のメンタリティを理解しておく必要がある。孫子の兵法にもあるようにまずは相手を知っておくことが肝要なのである。

多くの公務員、特に自治体の公務員は「小市民的小心者」が多いということだ。僕の公務員時代の同僚や上司を思い浮かべても、殆どがそうであった。権威に弱く、強い者には媚び、立場の弱い者に対しては上からくる。「声の大きい」者には弱くて、「声の小さい」者に対しては嵩にかかって攻めてくる。

何がしかの問題を抱えて役所に出向いたとき、こちらに情報や知識や戦術がないと公務員のペースに乗せられ、不利益を被ることが多くなる。

 

具体的にはどう対処すればよいか。

まずは最低限の知識や情報を事前に得ておくことだ。今はネットで大概の知識や情報を手に入れることができる。

次に実際の交渉時には、自分が抱えている問題を噓偽り無くかつ具体的に伝える。特に収入に関しては公務員はその情報を掴んでいる(無申告なら別だが)ので、噓はつかない方がよい。いつからどの位収入が減ったとか、いつ失業したとか、いつからどの程度体調が悪いとか詳細に伝える。できれば、今後の展望も加えるとよい。収入アップのためにどのような手段を講じているとか、求職活動の進展具合とかである。

公務員は基本的には性善説的な考え方をするので、こちらの話をまともに受け入れる。ただし、公務員もバカではない。噓を見抜けないまでも、何となく嘘くさいという感じを抱くと警戒し申し送りをする。内部文書にその記録を残している。

 

さて、自分の主張が通らないとき(こちらに正当な理由があるのに)はどうするか。

例えば生活保護の申請を受け付けてもらえないとか、国保料や住民税の分割払いの条件が厳しい場合である。

大声を上げてクレーマー化するのは得策ではない。相手である公務員も人の子である。

一つの手としては上司と話をしたいと申し出ることだ。できれば直属の上司(係長級)ではなくもうひとつ上の課長級と話ができるようにする。係長級は実務に堪能な人が多く、課長級なら細かいことは分からない場合が多いからだ。しかも決裁権を持っている。

役職が上に行くほど面倒事は避けたいというメンタリティを有している。しかも役職者とはいえ、根っこは「小市民的小心者」である。自分の査定が気になるし、何より自己保身を図る。言葉は悪いがそこに付け込むのだ。ここでさらに市会議員や支援団体等の関与を仄めかすとある程度の効果がある。

巷間に囁かれる地方議員の口利きが効果があるというのは、ある意味で正しいが一概には言えない。自治体によって差があるし、地方議員だからといって顔が利く人も利かない人もいる。

また、地方議員に頼ると後々面倒なことになることもある。後援会に入ったり、選挙応援をしたり、ある政党では機関紙を購入したりしなければならない。

いきなり役所に議員や支援団体を同行するのは避けた方がよいと思う。ただ、役所に出向く前に彼らに相談に行くのはお勧めだ。役所での交渉の仕方や情報を仕入れることができるし、その名前を利用することを承諾してもらえれば尚よい。

まずは自分ひとりで役所と対峙し、埒が明かないときには同行してもらうようにする。

 

ここで誤解のないように。

自分の主張とはあくまで法律・条例・規則に則ったものであるということだ。国保料や税金を全額免除せよとか働けるあるいは資産があるのに生活保護を受けさせろといった類のものではない。

 

公務員も労働者である。昇進・昇格はしたいだろうし、楽な職場に異動したいという思いを当然に持っている。定年まで大過なく勤めたいし、家族を養っていかなければならないとも当然に思っている。だから、無用なトラブルは是非とも避けたいと考えている。さらに言えば、自分の給料の原資である税金を自ら稼ぐという考えも無いし、自分のカネだという感覚もない。いわば「天から降ってきた」ものだと捉えがちである。

これはこれで考え物ではあるが、裏を返せば必ずしもすべてが杓子定規ではなく、公務員の裁量の範囲内で柔軟に対応が可能ということだ。公務員自身の懐が痛まないからである。しかも、小心者で自己保身を第一に考えている。

ここに、役所とうまく交渉するヒントが隠されている。