希望の舎―キボウノイエ―

漂泊を続ける民が綴るブログ。ちょっとナナメからの視点で語ります。これからの働き方・中世史・昭和前期の軍の組織論・労働問題・貧困問題・教育問題などに興味があるので、それらの話題が中心になります。

新入社員の極意は頑張りすぎないことという件

この数日新品のスーツに身を包んだ新入社員の姿をよく見かける。新人研修だと思うが、新入社員と思しき集団もたまに見かける。

希望と不安が綯い交ぜになった気持ちでしばらく過ごすことになる。20数年前の自分の姿を思い出す。

 

僕が新卒で地方自治体の職員になったときの新人研修は3週間の日程であった。その内容はもう忘れてしまったが、それほど厳しくなかった、というか結構ゆるい感じだったと記憶している。当時の研修所の所長と担当者がいい意味で適当でゆるい人たちであったことも影響していたのだろう。座学のときに居眠りする者が続出しても何も言われなかった。宿泊研修のときにも、同時期に研修施設に来ていた三菱系の会社の社員は早朝マラソンをしていたのに、僕たちは散歩をするだけだった。点呼のときも三菱系会社は軍隊式の整然としたものだったのに対し、僕たちはダラダラとしていた。これが「民間」と「公務員」の違いかと、変に感心したのを覚えている。

僕は研修中に寝違えを起こして1日休んだ(しかも有給休暇扱い)し、研修中に結婚して1週間休んだ猛者もいた。ちなみにその結婚休暇を取った御仁は僕たち同期生の中の出世頭になっているらしい。

僕は社外で行う新人研修は、社会人としての常識やマナーを教える程度で良いと思っている。自衛隊体験入隊したり、荒行をしたり、洗脳と同じような厳しいものである必要はない。そのような厳しい研修をして職務遂行能力が上がるわけではない。会社側が新入社員を会社人間や社畜に仕立て上げたいという魂胆があるのは分かるけれど。

 

当然のことながら、新入社員は仕事の内容や進め方は分からない。早く覚えるに越したことはないが、無理をする必要はない。仕事はやっていくうちに自然と覚えるものである。分からないことがあったり、ミスするのは当然だと開き直ることも時には必要だと思う。新入社員の特権である。

また、先輩社員に「感じの良い奴」だと思わせることは意外と重要なポイントである。新入社員は高いレベルの仕事の内容は求められない。何も先輩社員に阿って取り入る必要はない。挨拶や返事をきちんとして、仕事に真面目に取り組んでいることを「演じる」ことで、大抵は「感じの良い奴」だと見られる。仕事ができる人間かどうかを判断されるのは次の段階になってからである。

 

新入社員はどうしても頑張りすぎてしまう。

早く一人前になろうと焦ってしまう。

少し仕事に慣れてきたら、息を抜くことを覚えた方が良いと思う。頑張りすぎると視野が狭くなる。頑張りすぎると長続きしない虞もある。できる社員は上手に息を抜いていることが多い。

 

新入社員の職業生活は始まったばかりである。

ひとつの会社に勤め続けるにせよ、転職するにせよだ。

新入社員の極意は「頑張りすぎず」ひたむきさを演じることにある、と僕は思う。