希望の舎―キボウノイエ―

漂泊を続ける民が綴るブログ。ちょっとナナメからの視点で語ります。これからの働き方・中世史・昭和前期の軍の組織論・労働問題・貧困問題・教育問題などに興味があるので、それらの話題が中心になります。

住民税や国民健康保険料を滞納しても、色々手はあるという件

正社員が羨ましいと思う時がたまにある。

それは、健康保険料や厚生年金保険料、住民税が給料から天引きされるので、支払に悩まなくてよいということだ。

 

特に住民税と国民健康保険料の支払に悩んでいる人たちは沢山いると思う。

住民税は前年の収入を基に算定されるので、失業したり、自営業の売上げが落ちた場合等、前年より収入が下がったときには、途端に支払に困ることになる。

国民健康保険も自治体によって計算方法は異なるが、大抵住民税と連動していたり、前年の収入を算定基礎としたりしていて、こちらも当年の収入に関わらず保険料がかかってくる。しかも、かなり高い。

この両者には免除はなく、減免制度はあるが、かなり制度適用のハードルが高い場合が多い。

 

住民税や国保料を払えずに滞納したとき、どのように対応すればよいのか。

 

最悪なのは、そのまま放置してしまうことだ。

役所は個人の生活状況を把握していないので、払えなくて払わないのか、払えるのに払わないのか判断ができない。最悪の場合には差押・強制執行を喰らうおそれが出てくる。

 

役所に出向いて、現状をありのままに伝えて相談することが第一歩だ。しかし、ここで役所が提案してくるのは分割納付の方法が大半である。役所側の言いなりになって、分割納付の額を決めてしまうと、こちらの負担はたいして減らない。交渉をこちらの有利になるようにしなければならない。例えば月額5000円なら支払えるときは、3000円から始めるのだ。そして、決まった納付額を確実に毎月支払う。支払えないときはまめに役所に連絡を取る。そうすればまず不利益を被ることはない。

 

ここで疑問が浮かんでくるのではないだろうか。

分割納付しても、残る分があるということだ。例えば保険料や住民税が年額10万円かかっていて、毎月5000円支払っても(年に6万円)、毎年4万円残る。この残額は毎年積み残されていくのではないかということである。

これには裏話がある。

「時効」の問題である。住民税は5年、国保料は2年で時効にかかり、消滅するのである。

実際には督促状の発信によって時効は停止になるので、2年や5年で即時効になるわけではない。特に住民税の場合はしつこく督促状や催告状が送られてくる。住民税はなかなか時効で落ちることはないので、コツコツ払うほかない。

一方、国保の場合は結構時効で落ちることがある。役所用語で不納欠損という。なぜかというと、国保料は「現年度分優先」の原則があるからだ。具体的にいうと、今なら平成25年度の保険料を優先的に未納分に充当するというものである。つまり、前年以前の未納分は後回しにするということだ。古い年度の積み重なった未納保険料は、次々に不納欠損扱いで消えていくのが実態である。

つまり、今の年度の保険料を全額あるいは一部分納めていれば、いつかは昔の未納保険料は消えてしまうのだ。この事実を頭に入れておいて損はない。

 

もちろん、収入が増えて、生活状況が好転すれば、未納の住民税・国保料を清算すべきなのは言うまでもない。

 

生活状況の好転が数年見込めない場合は、上述の方法で凌いでいくしかない。

 

最悪の事態である、強制徴収や差押についても対抗手段はある。住民税も国保料も、巨額の未納があってかつ資産があると見込まれる場合は、自宅や土地等資産の差押もありうるが、そうでない場合は役所はそこまでしない。

あり得るのは、口座の差押である。役所は個人の口座を把握していないので、住民税・国保料の引き落とし口座と、市町村内の金融機関のすべてに照会し個人口座を特定して差押える。ということは、市町村外の口座に現金を移しておけばいいのである(ただし郵貯は管轄区域で照会できるので省く)。

 

日本人は役所を「お上」として崇める傾向にある。だから、無理してでもお上が徴収する税金や保険料を払うことが多い。

まずは生活費を最優先すべきであり、残った分から払える額だけ税金や保険料等に充てればよいのである。

 

少々の滞納程度では実生活に支障はない。

督促状や催告状の文言に脅える必要もない。

 

住民税や国保料ごときで生活を壊されるなんて馬鹿馬鹿しいと考え、生活を守るための自衛手段を取ることは正しい、と僕は思う。

 

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