希望の舎―キボウノイエ―

漂泊を続ける民が綴るブログ。ちょっとナナメからの視点で語ります。これからの働き方・中世史・昭和前期の軍の組織論・労働問題・貧困問題・教育問題などに興味があるので、それらの話題が中心になります。

社会について考えてみる

会社は潰れても人は潰れない社会が良いという件

労働基準法すら守れない会社を擁護する論法として「労基法を守っていたら会社が潰れる。会社が潰れたら労働者は路頭に迷う。」というものがある。 確かに勤めていた会社が倒産すれば従業員は一時的に路頭に迷う。 しかし大抵は転職先が見つかり、何とかなる…

定型化された格差論には危うさがあるという件

僕は貧困問題は是非とも解消しなければならないと思っている。 人としての尊厳を損なわれた状態を放置していてはいけないと考えるからである。 貧困問題とよく関連付けられる「格差問題」については、イマイチ乗り切れないところがある。 確かに経済的格差の…

会社に雇われて働くことが当然であるという「常識」を問い直すという件〈再掲〉

会社に雇われて働くことが当たり前となったのは最近の話である。 いわば限定的な条件下で発生した状態に過ぎない。雇われて働くことがデフォルトというのは一過性のものなのかもしれない。 初出 2017/12/7 僕たちはある「システム」や「ルール」に後れて参加…

「ビジネスマインド」は限定的にしか通用しないという件〈再掲〉

僕は医療・福祉・教育にはビジネスの論理を適用できないと思っている。 それら以外にも公共性の高い領域ではビジネスマインドは通用しない。 市場原理主義的なマインドを押し付ける輩の罪は重い。 初出 2017/12/5 最近はあまり耳にしなくなったが、一時期「…

働くことが嫌になっても、気にすることはないという件

僕は年がら年中働くことが嫌になる。 今は割と好きな自分に合っている仕事をしているけれども、それでも職場に出向く前に「あーあ、嫌だな」という気持ちになってしまう。 これは僕の資質や性格によるものなのか、あるいは労働というものが有している根源的…

「ニート」や「ひきこもり」はこの社会が変わりつつあることの表象だという件〈再掲〉

ニートやひきこもりの人たちが増えているのは現代社会の病理だという。僕はこの「病理」という物言いが気に食わない。 僕はニートやひきこもりの人たちが現れてきているのは「必然」だと思っている。 初出 2017/11/30 ニートやひきこもりとなる人たちが増加…

「忙しい」ことが善とされるこの社会はおかしい、という件

僕は何度もこのブログで自分は「ヒマ人」であると公言している。自慢しているわけではなく、ちょっとばかり自分を卑下している。と同時に「忙しいことは良いことだ」というイデオロギーに抗っている。 今でこそヒマであることを誇っている(?)僕ではあるけれ…

当事者が声を上げない限り何も変わらないという件

高度プロフェッショナル制度、いわゆる高プロの導入を巡っての議論が続いている。まもなく可決される見通しだという。 僕はサラリーマンではないので直接は関係のない法案である。でも、サラリーマンの友人がいて、彼らが高プロに適用される可能性もあるので…

「努力をすれば報われる」という嘘を垂れ流し続けるのはやめようという件

僕は「努力をすれば、必ず報われる」というのは嘘っぱちだと確信している。 この一見尤もらしい物言いは多くの人たちを傷つけている。 半世紀の間生きてきて、努力しても結果が伴わないことの方が多いということを痛感している。それが人生だということなの…

僕は本当は貧困やひきこもりの問題を声高に主張したくないという件

僕がこのブログを書き続けているのは労働問題や貧困やひきこもり等の問題をもっと多くの人に知ってもらいたいと思うからである。 僕の弱小ブログの影響力なんてたかが知れている。 芥子粒ほどの力しかなくても、積み重ねていけば何らかの形になると信じてこ…

効率性・生産性重視の世の中に僕はついていけないという件〈再掲〉

生産性やコストパフォーマンスばかりを求められる風潮に僕は抗いたい。 ビジネスの論理がそれになじまない医療や福祉あるいは文化芸能にまで及んでいることに苛立ちを覚える。ビジネスの論理は限定的にしか適用できないものである。 初出 2017/11/7 僕は経済…

サラリーマンの世界に閉じこもることはとても危険だという件〈再掲〉

今は圧倒的多数の人たちが雇われて働くサラリーマンである。 社会のマジョリティとなっている。 サラリーマンのメンタリティがこの社会を覆うことは良いことなのか、僕にはわからない。 初出 2017/11/2 僕はこのブログでサラリーマン根性に浸かった人たちは…

一枚岩の組織ほど脆いものはないという件

強い組織とはどのような組織なのか、ということは昔から様々な言説が飛び交っている。今でもビジネス書の大きなテーマとなっている。 組織論にも流行り廃りがあり、今では信じられないことだが1970年代から80年代の頃は均質的な日本の会社組織が「強い組織」…

「みんな」を主語にして語りたがる輩を信用してはならないという件

以前のこのブログにも書いたけれども、僕は「みんな」を主語にして何かを語る人たちが嫌いである。 「みんなで決めたことだから、お前も従え」 「みんながそう思っているから○○すべきである」 何か問題があったり決定しなければならないことがあるときに「み…

全ての人々が豊かになり満ち足りてしまうと困る者がいるという件〈再掲〉

すべての人たちが物質的にも精神的にも満ち足りた社会が理想郷である、と誰もが思っているはずである。しかしながら、そんな世の中になれば困る人たち(儲からない、いい思いができない)がいることも確かである。 初出 2017/10/19 全ての人に必要なモノやサ…

たまには誰かに「おせっかい」をしてみようという件

今は「自己決定」「自己責任」が尊いとされている。 すべては個人の責任において対処すべきだと刷り込まれている。 「人に迷惑をかけてはいけない」と幼少の頃から叩き込まれ、同時に誰かに迷惑をかけられることを嫌うというメンタリティが醸成されることに…

「世の中間違っている」と僕は言いたくないという件

今の世の中は決して公正でもないし、多くの矛盾や歪みに満ち満ちている。 僕は自分が今置かれている境遇を「世の中が間違っている」せいにしたくない。 自分がビンボーなのもダメ人間なのも自分が選んでそうなったのだ。 しかしながら、世の中には自分にはど…

僕が公務員を辞めた最大の理由は「安定」と「先々の保障」があると思ったからという件〈再掲〉

公務員の安定神話は未だに生きている。 僕は安定していることに価値を見出せなかった。先々の保障があるということは「先が見えている」と感じたからだ。この感覚を持つことが正しかったのかどうかは今もって分からない。 初出 2017/10/3 「公務員を辞めたネ…

結婚して、持家を買ってこそ一人前という風潮が未だ残っているという件

40歳を超えたあたりから親や親戚から「結婚はまだ?」と言われなくなった。 もう諦めたのだろう。生き方の多様化という社会の流れも関係しているのかもしれない。僕にとっては喜ばしいことである。 しかし、世間ではそうはいかないようだ。以前のいくつかの…

社会システムの機能不全は個人の資質向上なんかではカバーできないという件

この社会には様々な矛盾や歪みが存在する。 その多くは既存の社会システムが機能不全に陥っていることに由来する。 厄介なのはシステムの綻びがなかなか可視化せずに取り返しのつかない状況になってようやっと多くの人たち気づくことである。 ある領域でのシ…

適度に「棲み分け」ができている社会が生きやすいという件〈再掲〉

人には得意不得意、向き不向きがある。 人それぞれが自分の適性に応じて、役割を果たして、自分の力を共同体に還元できているようになれば生きやすくなると僕は思う。 初出 2017/9/19 人それぞれが持っている価値観は異なっている。 得意分野不得意分野もそ…

「カネよりも命が大事」という当たり前のことを分かっていない人が多くいるという件

一番大切なものは自分の命である、というのは当たり前の話である。「命あっての物種」なのである。 カネは生きていくうえで大切なものではあるが、その優先順位は命よりも劣るもののはずである。 しかしながら、「命よりもカネが大事」と考えている御仁が多…

人は宗教やイデオロギーとは無縁ではいられないという件

僕は特定の宗教を信じていない。特定のイデオロギーの信奉者でもない。 いや、厳密に言えばそのように思い込んでいるだけなのかもしれない。 何々教を信じていないとか、何々主義者でもないという表面上のことだけなのだ。特定の宗派を信じているとか特定の…

薄っぺらい正義がまかり通る社会は息苦しいという件

僕はほとんどテレビを観ない。 週刊誌の類も読まない。 芸能人や政治家のスキャンダルやゴシップは嫌いではないけれども、その報道姿勢が気にくわないのである。 それは相対的に弱い立場の人には執拗に絡み続け、強い立場にある人はスルーすることである。ま…

「ブラック社労士」はこれからもずっと存在し続けるという件

ネットの記事で「ブラック社労士」のことが言及されていた。 NPO法人POSSEの今野晴貴さんの手によるものだ。 昔に社労士業を生業としていた僕にとっては耳が痛い内容である。 社労士は主として会社と顧問契約を結ぶ。だからどうしても会社側や経営者側に立っ…

資本主義体制は「弱者」を次々と生み出すことによって成り立っているという件〈再掲〉

資本主義体制はごく少数の強者と多数の弱者によって成り立っている。 資本主義というものは常に市場を求め、経済的弱者を求めながら発展存続する。 資本主義を全否定することはできないが、その病弊は確かに存在する。 初出 2017/9/11 資本主義体制下では持…

何故「ヒマ」を嫌う人が多いのだろう、と首を傾げてしまうという件

このブログで何度も言及しているように、僕はヒマ人である。 なかなかに筋金入りのヒマ人と言ってもいい。 本当はボーっとして過ごしたいのだけれども、僕の性分なのかそれができないでいる。 仕事をしている時間(真っ当な人から見れば微々たる時間だが)以…

僕は就活が嫌だったし、ほとんどしなかったという件

雇われて働くことを嫌悪している僕ではあるが、大学4回生の夏には就活「らしき」ことはした。僕は本心ではサラリーマンにはなりたくなかったが、親の手前、世間体を考えて「とりあえず」就職する道を選ぶことにしたのだ。 大学院に進むことも考えたが、どう…

ビンボーは自己責任だけれども、貧困は自己責任ではないという件

以前にこのブログでも書いたけれども、ビンボーと貧困は似て非なるものである。 貧困は社会システムの歪みから生み出されるものであって、当人にはどうすることもできない性質のものである。努力しようにもできない境遇に置かれ、社会階層の上層に移る道を閉…

恵まれない人たちへ支援するのは「立派な人」でなくても良いという件

僕がかつて福祉関係の仕事をしている時、「大変やねえ」とか「立派なことをしてはるねえ」といった類の言葉をかけられることがあった。その言葉が本心から出ているのかどうかは分からない。「汚れ仕事をようやるわ」「人の嫌がる仕事をするなんて、物好きや…