希望の舎―キボウノイエ―

漂泊を続ける民が綴るブログ。ちょっとナナメからの視点で語ります。これからの働き方・中世史・昭和前期の軍の組織論・労働問題・貧困問題・教育問題などに興味があるので、それらの話題が中心になります。

社会について考えてみる

ベーシックインカムを採り入れてもすべての人たちが幸せにはならないという件〈再掲〉

貧困対策として手っ取り早い方策は必要最低限のカネを給付することである。 しかし、最低限の生活を成り立たせるだけのカネを得たからといって事足りるわけではない。そこに貧困対策や格差是正政策の難しさがある。 初出 2018/2/8 僕はすべての人に無条件・…

「未来予測」が氾濫しているこの国はいい国だという件〈再掲〉

未来予測なんて不可能だと分かってはいても、僕たちはついつい未来予測物の著書や言説に惹かれてしまう。 不安感を払拭しようとするためなのか、どうかは僕には分からない。 初出 2018/1/30 未来のことは誰にも分からない。想像するしかない。 しかしながら…

弱い立場にある人たちを救済しないと、その共同体の存続は危ういという件

病気や加齢や失業、障害を負うことによって弱い立場に置かれた人たちを救済する、いわゆる社会保障やセーフティネットについて語るとき、個人の尊厳や人権にフォーカスすることが多い。この視点の危ういところは、社会保障の拡充や整備を快く思わない人たち…

社会全体が貧しくなるのは悪いこととは言い切れないという件

僕たちは物質的に恵まれた豊かな社会に生きている。 色々と問題もあるけれども、大半の人たちはこの豊かさを享受している。 豊かなことが善であり、貧しいことは悪という共通認識を多くの人たちは共有し、この社会を築いてきた。 もはや経済成長は望めない状…

世が世なら、僕は間違いなく早死にしていたという件

僕はたまにこの社会(豊かな、消費資本主義社会)に批判的な記事を書いている。ただ、よくよく考えてみれば、この社会が物質的に豊かなおかげで生き延びることができてきたことも確かである。 科学技術や医療が進歩し、物質的に恵まれているがゆえにどうにかこ…

死ぬほど働いても、それは無意味だという件〈再掲〉

以前に某居酒屋チェーンの創業者が「死ぬまで働け」と言ったかどうかが話題となった。こんな人でなし発言をしても国会議員となれるのがこの国のクオリティである。 今や過労死が起こっても大きなニュースにはならない。 人は生活のために働く、ただそれだけ…

困っている人を目の前にしたら、手助けするのは当たり前ではないの、という件

世の中には様々な理由によって困っている人たちが沢山いる。 自分の周囲にも悩んで困っている人たちがいるかもしれない。 僕は「困っている人がいたら、自分ができる範囲で構わないから助けなさい」という教えを受けてきた。この教えが当然のことだと思って…

「内輪の論理」に隷従する人が増えると歪な社会になるという件

僕たちはある組織や共同体に属するとその内部を統制する規則や内規に縛られることになる。このこと自体は当然のことである。組織の成員がてんでばらばらの方向を向いていたらその組織は成り立たなくなる。 問題なのは、ある組織や共同体にどっぷりと浸かり、…

家族を解体するように誘導して、すべての責任を家族に押し付ける愚、という件

殊更に「家族の大切さ」を説く人たちがいる。 自称保守派、民族派といった右寄りの人たちである。 自民党政権は代々家族というものに固執してきた。 高齢者介護、障がい者のケア、育児、教育といった問題の解決を家族に押し付けてきた。 近代以降、「個の確…

「普通の人たち」の善意がこの社会を狂わせることもあるという件

戦前の軍部では「動機が善ならば、何をしても許される」という空気が蔓延していたという。 「お前のためを思って~」という善意の押し付けがパワハラまがいの相手への抑圧を生むこともある。 善意によって生み出された言動によって、相手に害を与えてもそれ…

サラリーマンの「休み」は会社にコントロールされているという件

僕が勤め人をしているときは金曜日の夜だけが楽しみだった。明日からの土曜日と日曜日が休みだというだけで少しだけ心がウキウキしたのだ。 けれども日曜日ともなるとウキウキ感を喪失し、「明日からまた仕事か~」という思いに囚われ、明日からの仕事に備え…

会社は潰れても人は潰れない社会が良いという件

労働基準法すら守れない会社を擁護する論法として「労基法を守っていたら会社が潰れる。会社が潰れたら労働者は路頭に迷う。」というものがある。 確かに勤めていた会社が倒産すれば従業員は一時的に路頭に迷う。 しかし大抵は転職先が見つかり、何とかなる…

定型化された格差論には危うさがあるという件

僕は貧困問題は是非とも解消しなければならないと思っている。 人としての尊厳を損なわれた状態を放置していてはいけないと考えるからである。 貧困問題とよく関連付けられる「格差問題」については、イマイチ乗り切れないところがある。 確かに経済的格差の…

会社に雇われて働くことが当然であるという「常識」を問い直すという件〈再掲〉

会社に雇われて働くことが当たり前となったのは最近の話である。 いわば限定的な条件下で発生した状態に過ぎない。雇われて働くことがデフォルトというのは一過性のものなのかもしれない。 初出 2017/12/7 僕たちはある「システム」や「ルール」に後れて参加…

「ビジネスマインド」は限定的にしか通用しないという件〈再掲〉

僕は医療・福祉・教育にはビジネスの論理を適用できないと思っている。 それら以外にも公共性の高い領域ではビジネスマインドは通用しない。 市場原理主義的なマインドを押し付ける輩の罪は重い。 初出 2017/12/5 最近はあまり耳にしなくなったが、一時期「…

働くことが嫌になっても、気にすることはないという件

僕は年がら年中働くことが嫌になる。 今は割と好きな自分に合っている仕事をしているけれども、それでも職場に出向く前に「あーあ、嫌だな」という気持ちになってしまう。 これは僕の資質や性格によるものなのか、あるいは労働というものが有している根源的…

「ニート」や「ひきこもり」はこの社会が変わりつつあることの表象だという件〈再掲〉

ニートやひきこもりの人たちが増えているのは現代社会の病理だという。僕はこの「病理」という物言いが気に食わない。 僕はニートやひきこもりの人たちが現れてきているのは「必然」だと思っている。 初出 2017/11/30 ニートやひきこもりとなる人たちが増加…

「忙しい」ことが善とされるこの社会はおかしい、という件

僕は何度もこのブログで自分は「ヒマ人」であると公言している。自慢しているわけではなく、ちょっとばかり自分を卑下している。と同時に「忙しいことは良いことだ」というイデオロギーに抗っている。 今でこそヒマであることを誇っている(?)僕ではあるけれ…

当事者が声を上げない限り何も変わらないという件

高度プロフェッショナル制度、いわゆる高プロの導入を巡っての議論が続いている。まもなく可決される見通しだという。 僕はサラリーマンではないので直接は関係のない法案である。でも、サラリーマンの友人がいて、彼らが高プロに適用される可能性もあるので…

「努力をすれば報われる」という嘘を垂れ流し続けるのはやめようという件

僕は「努力をすれば、必ず報われる」というのは嘘っぱちだと確信している。 この一見尤もらしい物言いは多くの人たちを傷つけている。 半世紀の間生きてきて、努力しても結果が伴わないことの方が多いということを痛感している。それが人生だということなの…

僕は本当は貧困やひきこもりの問題を声高に主張したくないという件

僕がこのブログを書き続けているのは労働問題や貧困やひきこもり等の問題をもっと多くの人に知ってもらいたいと思うからである。 僕の弱小ブログの影響力なんてたかが知れている。 芥子粒ほどの力しかなくても、積み重ねていけば何らかの形になると信じてこ…

効率性・生産性重視の世の中に僕はついていけないという件〈再掲〉

生産性やコストパフォーマンスばかりを求められる風潮に僕は抗いたい。 ビジネスの論理がそれになじまない医療や福祉あるいは文化芸能にまで及んでいることに苛立ちを覚える。ビジネスの論理は限定的にしか適用できないものである。 初出 2017/11/7 僕は経済…

サラリーマンの世界に閉じこもることはとても危険だという件〈再掲〉

今は圧倒的多数の人たちが雇われて働くサラリーマンである。 社会のマジョリティとなっている。 サラリーマンのメンタリティがこの社会を覆うことは良いことなのか、僕にはわからない。 初出 2017/11/2 僕はこのブログでサラリーマン根性に浸かった人たちは…

一枚岩の組織ほど脆いものはないという件

強い組織とはどのような組織なのか、ということは昔から様々な言説が飛び交っている。今でもビジネス書の大きなテーマとなっている。 組織論にも流行り廃りがあり、今では信じられないことだが1970年代から80年代の頃は均質的な日本の会社組織が「強い組織」…

「みんな」を主語にして語りたがる輩を信用してはならないという件

以前のこのブログにも書いたけれども、僕は「みんな」を主語にして何かを語る人たちが嫌いである。 「みんなで決めたことだから、お前も従え」 「みんながそう思っているから○○すべきである」 何か問題があったり決定しなければならないことがあるときに「み…

全ての人々が豊かになり満ち足りてしまうと困る者がいるという件〈再掲〉

すべての人たちが物質的にも精神的にも満ち足りた社会が理想郷である、と誰もが思っているはずである。しかしながら、そんな世の中になれば困る人たち(儲からない、いい思いができない)がいることも確かである。 初出 2017/10/19 全ての人に必要なモノやサ…

たまには誰かに「おせっかい」をしてみようという件

今は「自己決定」「自己責任」が尊いとされている。 すべては個人の責任において対処すべきだと刷り込まれている。 「人に迷惑をかけてはいけない」と幼少の頃から叩き込まれ、同時に誰かに迷惑をかけられることを嫌うというメンタリティが醸成されることに…

「世の中間違っている」と僕は言いたくないという件

今の世の中は決して公正でもないし、多くの矛盾や歪みに満ち満ちている。 僕は自分が今置かれている境遇を「世の中が間違っている」せいにしたくない。 自分がビンボーなのもダメ人間なのも自分が選んでそうなったのだ。 しかしながら、世の中には自分にはど…

僕が公務員を辞めた最大の理由は「安定」と「先々の保障」があると思ったからという件〈再掲〉

公務員の安定神話は未だに生きている。 僕は安定していることに価値を見出せなかった。先々の保障があるということは「先が見えている」と感じたからだ。この感覚を持つことが正しかったのかどうかは今もって分からない。 初出 2017/10/3 「公務員を辞めたネ…

結婚して、持家を買ってこそ一人前という風潮が未だ残っているという件

40歳を超えたあたりから親や親戚から「結婚はまだ?」と言われなくなった。 もう諦めたのだろう。生き方の多様化という社会の流れも関係しているのかもしれない。僕にとっては喜ばしいことである。 しかし、世間ではそうはいかないようだ。以前のいくつかの…